第23回 介護支援専門員実務研修受講試験
2020(令和2)
【保険給付の費用】
問題12 介護給付及び予防給付に要する費用について正しいものはどれか。3つ選べ。
1 国の負担分は、すべての市町村について同率である。
2 費用の総額は、公費と保険料によりそれぞれ50%ずつ賄われる。
3 市町村の一般会計における負担分は、すべての市町村において同率である。
4 第2号被保険者の保険料負担分は、各医療保険者から各市町村に交付される。
5 保険料負担分の総額は、すべての市町村に係る第1号被保険者と第2号被保険者のそれぞれの見込数の総数の割合で按分される。
解説
1 国の負担分は、すべての市町村について同率である。
→×
公費50%のうち
すべての市町村に一律に交付される20%(定率負担)と
市町村の財政力に応じて交付される5%(調整交付金)がある。
調整交付金は一律ではないためすべての市町村について同率ではない。
2 費用の総額は、公費と保険料によそれぞれ50%ずつ賄われる。
→○
介護保険の法定給付に要する費用(介護給付費)は
公費(税金)50%・保険料50%である。
3 市町村の一般会計における負担分は、すべての市町村において同率である。
→○
市町村の一般会計における負担分とは、12.5%のことである。
その12.5%はすべての市町村において同率である。
注:一般会計とは、市税などを財源として福祉・教育・道路整備などの基本的な行政サービスを行うための会計。
4 第2号被保険者の保険料負担分は、各医療保険者から各市町村に交付される。
→×
第2号被保険者の保険料負担は
①各医療保険者が医療保険料の一部として徴収
②支払基金(社会保険診療報酬支払基金)に納付
③支払基金が市町村に交付
各医療保険者から各市町村に交付ではなく
支払基金が各市町村に交付する。
5 保険料負担分の総額は、すべての市町村に係る第1号被保険者と第2号被保険者のそれぞれの見込数の総数の割合で按分される。
→○
介護給付費の50%を負担する保険料は、第1号被保険者と第2号被保険者に1人あたりの平均的な保険料が同じ水準になるように、
それぞれの総人数比で按分して負担する。
Point
保険給付
国 25%
県 12.5%
市 12.5%
第1号 23%
第2号 27%
まずは財政構造の全体像を理解して
次に細かい部分に行きましょう。